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池田動物園のすごい話

このページでは池田動物園の歴史について触れてみたいと思います。

NHK岡山放送局「もぎたて!」で2021年4月8日放送の内容を参考に掲載しています。

「瀬戸大橋が開通したときに、岡山市の池田動物園で見たジャイアントパンダが、なぜ来たのか?、今どうしているのか?」という疑問を調べた内容です。

エントランスゲートを入って一番に目に付く昭和レトロを感じさせるパンダのようなオブジェ。

池田動物園に行かれたことのある方は、知ってると思います。「なんだこれ??」と不思議に思っている方も多いと思います。でも 密かに、あの昭和感漂うシュールなオブジェの前での記念撮影が人気だったりもします。
あのオブジェは「中国三大珍獣展」開催記念のオブジェらしいです。 ちなみに、最近塗装補修をしたそうです。

では、そもそも「中国三大珍獣展」を開くことになった理由は?
それは瀬戸大橋開通記念行事の一環らしいです。
1988年4月10日に瀬戸大橋が開通し、橋上ウォークが開催されるなど岡山香川は大きく盛り上がったことでしょう。 ちなみに明石海峡大橋は1998年、大鳴門橋が1985年です。それまでは、フェリーで四国へ行くのが当たり前でした。瀬戸大橋架橋記念博覧会も開催されました。

「中国三大珍獣展」開催記念のオブジェ

瀬戸大橋開放行事・橋上ウォークにて瀬戸大橋を歩いたようです。

瀬戸大橋開放行事・橋上ウォーク

「なぜ岡山なんかに来たのか?」という疑問は、当時大きく盛り上がった瀬戸大橋開通記念行事の一環なら納得も出来ます。

  

「客寄せパンダ」という言葉が出来たのも、この頃なんでしょうか。

パンダは見世物やイベントなどでの「売り」となる存在だったようです。 副園長の忠政さんは、1988年「中国三大珍獣展」の重責を担っておられました。 中国へパンダを見に行き、最後にはパンダに付き添って北海道まで行ったそうです。

当然、パンダは中国から借りています。
パンダは、船ではなく飛行機でやってきました。中国から大阪空港に入り岡山の池田動物園に。 パンダは3カ月展示され池田動物園の「中国三大珍獣展」が終わると、そのまま北海道の函館に行きました。 函館には動物園がなかったため副園長の忠政さんは、付き添ったそうです。 北海道では瀬戸大橋と時を同じくして1988年3月13日、本州と北海道を結ぶ青函トンネルが開通しました。 函館は「青函トンネル開通記念博覧会」でパンダが展示されたそうです。 通称「函館EXPO'88」です。
池田動物園にやってきたパンダは2頭。
オスの「辰辰(しんしん)」とメスの「慶慶(ケイケイ)」

大阪空港から到着したパンダ

オスの「辰辰(しんしん)」

メスの「慶慶(ケイケイ)」

岡山・函館のイベントを無事に終えた後、和歌山へ行き、中国へ帰ったそうです。

  

和歌山は今のアドベンチャーワールドだと思います。

少し調べてみました。1977年にアドベンチャーワールドは開園し1988年に中国の成都動物園よりジャイアントパンダ2頭を導入したみたいです。 時期が「中国三大珍獣展」と合います。 これきっかけで、アドベンチャーワールドは日本のパンダ王国になったのでしょう。 この頃は、上野動物園以外ではパンダを見られる機会も無かったのでどこの会場も大いに賑わったことでしょう。 初めて見るかわいいパンダに感動したことでしょう。
池田動物園のどこに展示されてたかというと、今、チンパンジーが展示されている獣舎です。
なんで、チンパンジーだけ、こんなに良い獣舎なのか不思議に思ってた方もいるのではないでしょうか? 「中国三大珍獣展」では、ここにパンダが展示され、多くのお客さんで賑わったようです。 「中国三大珍獣展」では、三大なので他にもキンシコウ(金色の猿)と今も愛されるレッサーパンダがやってきました。 会期を延長するほどの賑わいで終えた「中国三大珍獣展」の約3ヶ月間の来場者数は90万人に達しました。現在の池田動物園の年間来場者数が約11万人ほどなので、そのすごさが伺えます。

今、チンパンジーが展示されている獣舎に展示されたパンダ。パンダのために新設されたようです。

オスの「辰辰(しんしん)」

岡山にかつてこのような賑わいを見せたイベントがあったでしょうか?今まで生きてきた中で記憶にないです。

「しんしんとケイケイの2頭は、とても仲が良かったそうです。

副園長の忠政さんは、パンダを中国まで行き、よく遊ぶ仲の良い、この2頭に決められたそうです。

この頃のパンダの獣舎には陽が差し込み、緑がありますね。 この頃の池田動物園の獣舎には緑があったようです。やっぱり緑があると動物も楽しそうです。

「今、この2頭のパンダはどうしているのか?」

34年の年月が経っています。池田動物園も、生存の有無など、どうしているのか全く知らないようでした。NHKさんすごい!ちゃんと調べてくれました。

中国でメスの「慶慶(ケイケイ)」は37歳で生きていることが確認されたようです。

人間の年齢にすると100歳を超える、世界中で見ても珍しく高齢のパンダとして生き続けているようです。オスの「辰辰(しんしん)」の情報は見つからなかったようです。中国はパンダを大切に育てていることも分かりました。NHKさん調べてくれてありがとうございました。

中国三大珍獣展」これも岡山県の歴史のいちページだと思います。

池田動物園にやってきたケイケイとしんしん

仲の良い2頭です。

パンダは、かわいいけど、すごいお金がかかるので池田動物園にふたたびやって来ることはないのでしょう。

パンダは岡山から車で行ける距離のアドベンチャーワールドに見に行きましょう。

いつ見られなくなるのか分からないですが、今なら動画が見られます。リンク張っときます。
NHK岡山放送さんありがとうございました。動画はこちらから>>→